子どもたちの口ぐせ
「〇〇、見て!」
「〇〇、聞いて!」
(※〇〇は名前)
私もしょっちゅう「なべ、見て!」「なべ、聞いて!」と言われます。
たまに何人も同時に…そして、ひっきりなしに…( ̄▽ ̄)
(10人の話を同時に聞けたという)「聖徳太子になりたい…」と何度思ったことか^^;
さて、前回の投稿の「その手に持つのは…」の子ども。
彼はきっと
「この人なら見てくれる!」
「自分のメッセージを受け取ってくれる!」
と、確かに感じられているからこそ、”すれ違いざま”でも「見て!」の気持ちがブワーッと湧いてきて声をかけたんじゃないかなーと思います。
ある4年生男子は、私の前には3人の大人がいたにも関わらず、それを飛び越えて、向こう側から「なべ、これ!」と言ってきました。
子どもはきっと、「話を聞いてくれる相手」を分かっていて、その相手を選んで話しているのだと思います。
ちなみに、彼からは「なべー、あそぼう!」と度々言われるのですが、彼にとって私はまるで友達のような存在のようです。
あるところに、これまた別の4年生がいました。
この子は、「クサイ!」「キモイ!」と、おそらく「不安」な気持ちの裏返しなのか、まずはじめに拒絶的で、相手を突き放してしまうような言葉がどうしても口をついて出てしまう子でした。
きっと、不安だから、言いたくなくても思わず口から出てしまうのです。
そのため、この子が私のことを「安心できる存在」であると感じてもらうことを意識して、この子のことをとにかく否定せずに、まずはしっかりたっぷりと受け止めていく関わっていきました。
距離が縮まるまでには、とても苦労をしましたが、なんとかかんとか、この子とようやく仲良くなれた頃。
この子は「ひみつやけん」と私に言って、とっておきの『野イチゴスポット』に連れて行ってくれました。
デートです♪
「早く来て!」「早く来て!」と何度もこの子。
到着すると、この子はそこで「おいしい野イチゴの選び方」や「摘んだ後の注意点」等を私に教えてくれました。
その後、いよいよ実食タイム!
お互い、野イチゴを何個か摘んで食べていたのですが、彼は
「なべ、見て!」
と言って、それはそれは大きくて色もきれいで、それまでで一番おいしそう野いちごを発見したことを伝えてきました。
「見つけたのが嬉しかったんだろうなー」
「見てもらいたかったんだろうなー」
と思い、私がその野イチゴを見たら、そこで食べて終わるだろうなと思っていました。
しかし、彼は、その後続けて、その野イチゴを2つにちぎると「はい」と私に”はんぶんこ”をして渡してくれたのです。
彼のその”はんぶんこ”を受け取りながら、私は
そうか!「子どもの見て!」は、ただ単に「見て」もらいたいんじゃなくて、「この気持ちをあなたと分かち合いたい、”はんぶんこ”したい」っていうメッセージがあるのか
なんて思いました。
その後、彼はそのまま続けて3回も”はんぶんこ”して渡してくれました。
私が「ありがとう」「優しいやん」と言うと、そこからすぐに、4回目も来ました(笑)
「見て!」だけじゃなくて「聞いて!」もきっと同じでしょう。
子どもから「見て!」「聞いて!」と言われた時に、忙しかったり、何度も何度も来るため正直鬱陶しかったりする時には、どうしても、ただ単に「見る」だけだったり「聞いている」だけだったりしてしまうことがあります。
しかし、それで子どもが満足することはないでしょう。
私たちは、子どもの「見て!」「聞いて!」に出会った時に
「”はんぶんこ”して分かち合いたい」という気持ちこそを受け取る必要がある
のだと思います。
1人で何かを感じたり、抱え込んだりするよりも、”はんぶんこ”して分かち合える人がいることは、「嬉しさ」などポジティブな気持ちの時は2倍に、そして、「悲しさ」などネガティブな気持ちは2分の1になるのかなと思います。そして、それはとっても幸せなことです(o^^o)
子どもたちには、そんな”はんぶんこ”したくなる存在がいっぱいいてほしいなーと願うのです。
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