ある日、学校から帰ってきた2年生女子。
とってもおしゃべりな子で、いつもは帰ってきたらすぐしゃべりかけてくる…はずなのですが…。
しゃべりかけてきません。全くしゃべりません。
私が「〇〇疲れとう?全然しゃべらん」と言うと、隣にいた4年生男子も「いつもと違うやん。しゃべらん…」と言います。
そんな彼女はその後…
あぐらをかいてる私の足に「ごろん」と寝転がりました。
もはや「枕」扱いです^^;
そして、私はこうつぶやきました。
なべ「只今、〇〇スマホは充電しております」
…
子「だいぶ充電されてきた…」
なべ「何パーセントたまった?」
子「20..10...6パーセント」
なべ「まだまだやけど…さっきよりはましか」
子どもにとって、私は充電器みたいなものなのでしょう。
このように、子どもがいつものような動きをしない時
「充電が足りてない」
ということはよくあります。
子どもたちは、スマホと同じように、身体も心もたっぷり使って疲れて充電が減っているのです。
そうして充電をしてエネルギーが溜まると、子どもは何かしたくなって飛んでいきます。
ある時、数週間もずっと元気がなく
・(熱はないのに)「熱はかって!」と言ってきたり
・ダランとイスに抱き着いたり
・布団で寝たり
していた4年生女子がいました。
彼女は、学校では授業中かなり集中して“しっかり”がんばっている様子が伺えました。
本当は「充電」が必要だけど…素直に言えないのでしょう^^;
ある日、私がキッチンでなにやら作業していると、彼女はカウンターを挟んで目の前にあるダイニングテーブルにちょこんと座りました。
そこには誰もいないのに…
何かをするわけでもないのに…
きっと「甘えさせて」と心では言っているのでしょう。
もう、素直じゃない^^;
その後、和室でゴロンとしている彼女の近くに行って、何をするわけでもなく座り込んでみました。
すると、寝ころんだまま、まずは私のお腹をポコポコ蹴り始める彼女。
やがて、彼女は甘えてきました。
すでにスマホで埋まっている充電器で充電することはできません。
頑張り屋さんや我慢屋さんだったり、気遣い屋さんだったりする子なら、充電器が空いていても、無理をしたり遠慮したりちゃうかもしれません。
だからこそ、子どもたちが、甘えてこれるように…充電しに来れるように、
私たちは敢えて
「何もしない」で「隙」をつくる
ことも必要なのかなーと思います。
さて、そうやって充電を求めてくる子ども達ですが、そのタイミングって
「しないといけないこと」
がいっぱいある時だったりすることも多いです。
「つかれたー」「たましいぬけたー」なんてつぶやいた3年生女子。
そのタイミングは「帰ってきた瞬間」でした。
そして彼女はそのまま「玄関にグターっと寝ころんだ」のです。
この瞬間って、「やること」「やらないといけないこと」「やらせたいこと」がいっぱいで、ついつい大人はいろいろ声をかけたくなります。
「『ただいま』と言いなさい」
「そんなところに寝ころんでないで早く部屋に入りなさい」
「靴を靴箱に入れなさい」
「連絡帳を出しなさい」
「早くランドセルをしまいなさい」
「手を洗いなさい」
「宿題をしなさい」
なんて。
でも、きっとこの瞬間って、一番そんな言葉をかけられたくない時だと思うのです。
学校や仕事でくたびれはてて、ようやく家に帰り着けて…
玄関をくぐった時
それは「ようやく力が抜ける…」「緊張の糸が解ける…」と、”ホッとする”瞬間だと思います。
そんな時だからこそ、私は「~して」なんて声をかけるのはグッと堪えて…
心に「隙間」や「ゆとり」を持って…
子どもたちがしっかり充電できるように、ホッと(hot)する、温かな言葉をかけたいなと思っています。
「やること」を知らないはずはありません。「元気」がないだけです。
「充電」をしたらきっと子どもは自ら動いていくはずですから。
子どもが動いていない時
子どもが動いてくれない時
そんな時は
「充電」が足りてないかも?
そんなまなざしで子どもを見て
充電器になってくっついて甘えさせて
あげてほしいなーなんて思います。
子どもだけではなく、大人だってそんな風に充電することは必要ですもんね。
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