これまで立ち寄った方々

2022年3月10日木曜日

真実を見抜く目【子どもと関わる時の姿勢】

 あるところに4年生男子がいました。

川で遊んだ後、彼は青いバケツを持って私のところに駆け寄ってきました。

「なべ!見てーーーー!」

そう言って、彼は…

下の写真のバケツの中身を見せてきました。


「あっ、”ミミズ”だ!」

心の中でそうつぶやいた私。

きっと彼も「ミミズ!(を見つけたよ!)」と言うものだとばかり思っていました。

しかし、続けて、彼が放った言葉は予想外の言葉でした。

「なべ、見てーーー!!」

「”つ”!!」

確かに!!

彼に言われるまで、私には全く見えていませんでした。

きっと、私だけではないでしょう。

一体どれだけの大人が、これを見て「つ」だと気づき、それに感動を覚えることができるでしょうか。


かの有名な『星の王子様』(サン・テグジュペリ)にはこのような一節があります


「大人っていうのは真実を見抜くことができない」

「大人たちは頭が固いので、事実をありのままに見ることができません。そんな大人たちに、いつもいつも、教えてあげなければいならないので、子どもたちはやがてうんざりしてしまうのです」


まさに、このことだなと思いました。

いつの間にか私たち大人は「あっ、これはミミズだね」と、”知ったかぶり”をして終わってしまうようになったのでしょう。


私にとって、彼とのこのエピソードはとっても大切な宝物です。


子どもは大人が見えていないものが見えている

子どもは大人が気づいていないものに気付かせてくれる


ことを、彼に身をもって教わったからです。


大人が子どもに教えてあげる

のではなく

大人が子どもから教えてもらう

そのような姿勢で、子どもと関わりたいなと思うのです。

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