あるところに4年生男子がいました。
川で遊んだ後、彼は青いバケツを持って私のところに駆け寄ってきました。
「なべ!見てーーーー!」
そう言って、彼は…
下の写真のバケツの中身を見せてきました。
「あっ、”ミミズ”だ!」
心の中でそうつぶやいた私。
きっと彼も「ミミズ!(を見つけたよ!)」と言うものだとばかり思っていました。
しかし、続けて、彼が放った言葉は予想外の言葉でした。
「なべ、見てーーー!!」
…
「”つ”!!」
…
確かに!!
彼に言われるまで、私には全く見えていませんでした。
きっと、私だけではないでしょう。
一体どれだけの大人が、これを見て「つ」だと気づき、それに感動を覚えることができるでしょうか。
かの有名な『星の王子様』(サン・テグジュペリ)にはこのような一節があります
「大人っていうのは真実を見抜くことができない」
「大人たちは頭が固いので、事実をありのままに見ることができません。そんな大人たちに、いつもいつも、教えてあげなければいならないので、子どもたちはやがてうんざりしてしまうのです」
まさに、このことだなと思いました。
いつの間にか私たち大人は「あっ、これはミミズだね」と、”知ったかぶり”をして終わってしまうようになったのでしょう。
私にとって、彼とのこのエピソードはとっても大切な宝物です。
子どもは大人が見えていないものが見えている
子どもは大人が気づいていないものに気付かせてくれる
ことを、彼に身をもって教わったからです。
大人が子どもに教えてあげる
のではなく
大人が子どもから教えてもらう
そのような姿勢で、子どもと関わりたいなと思うのです。
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