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2022年4月4日月曜日

子どもの「居場所」に大切な4つのこと -その1-

 学童保育は「第2の家」と言われます。

「まるで家のように安心できる、居心地のいい場所」

子どもにとって、そのような「居場所」であることが求められるのです。

学童保育だけではなく、保育園や学校…もちろん家庭でも、子ども自身が「ここは、自分の居場所だな」と感じられるようにするために…

私たちはどうすればいいのでしょうか?

「居場所」とは、前述したように「居心地のいい場所」(居心地が「Good👍」な場所)でもありますし、私は

「居てもいい場所」(いても「OK👌」な場所)

としても捉えています。

そして、学童保育が子どもにとってそのような居場所にするために、保育計画の中で「居場所づくり」という領域をつくり、さらにその観点を4つに細分化して捉えて保育内容や支援内容を考えていました。

今回はその観点の1つの紹介です。

1つ目は…

「場所」

です。

「居場所」なんだから「場所」が大切なのはあたりまえだろ!!

なんてツッコミが聞えてきそうですが…^^;

とりあえずは、その「場所」についてちょっと考えてみましょう。


きっと、学童保育所には、自分の荷物を置くロッカーや靴箱、「その子の場所」が用意してあるはずです。そして、食事やおやつの時にも、必ずその子が「食べる場所」が保障されているはずです。

そのような「場所」がなかったらどうしたらいいか分からず、すごく不安になってしまいます。


1年生女子でこんな子がいました。

長期休みの昼食時、彼女はお弁当を持ったまま立ちつくしてしまっていました。どうやらどこで食べたらいいか分からないようです。「長テーブルで食べたらいいよ」と言っても動けない彼女。彼女にとって、「みんなが適当に座る長テーブル」は自分の食べる「場所」が見えにくく、分かりにくいようでした。そのため、その後「食べてもいい場所」「座れる場所」が分かるような目印をつけることにしました。

学童保育所では、昼食やおやつといった食事や宿題の時間に、学校のように「その子専用の場所(机)」を用意してあることは少ないでしょう。そのため、彼女のように見えにくさのある子どもにとっては、「自分の場所」を分かりやすくするための配慮が必要になってきます。そのような場所がなかったらとっても不安なのです。


また、6年生になって「自分は小さい頃泣き虫だった」と自分で言うくらい、本当によく泣いていた子がいました。

彼女は泣く時に、決まっていく場所があったのです。それが、トイレと洗面台の間の数十センチの「スキマ」でした。彼女は必ずそこにいってしゃがみこんではシクシクと泣いていたのです。

きっと「涙を流す自分を見られたくない」「恥ずかしい」…そんな気持ちもあるし、そこが彼女にとって気持ちを落ち着ける場所だったのだろうと思います。

その場所は、他の人にとっては取るに足らないただのスキマでしかありませんが、彼女にとっては大切な「立ち直りの場所」なのです。その場所がなかったら、きっと彼女は泣くだけでなくテンパってしまい、いつまでたっても涙が止まらなくなるでしょう。











また、上記の女の子と似たような感じですが、「怒られた時」や、鬼ごっこ等で「追いかけられた時」に、必ず同じ場所に逃げ込む3年生の男の子がいました。

彼が逃げ込むのは、入り口の二重扉の間。そこに逃げて鍵を閉めれば、それ以上相手が入ってこれないためです。彼は必ずそこに「避難」をするのです。

誰だって「怖い」時には、逃げて「避難」したくなるものです。それが彼にとっては「怒られた時」や「追いかけられた時」なのでしょう。

「そのくらいでその場所に逃げて鍵まで閉めなくても…」と思う人もいるかもしれませんが、彼にとってはそれだけ「怖い」ことであり、その「避難場所」があることで彼は安心することができるのでしょう。









以上、子どもの「居場所」に大切な4つのことの1つ

「場所」

についてのエピソードを3つ紹介しました。

「自分の場所」

「立ち直りの場所」

「避難場所」

の他にも、いろいろと子どもにとって必要な「場所」があると思います。

みなさんもぜひ、探してみてください^^

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