「本の紹介」のコーナーをつくることにしました♪
これまで私が読んできた本の中から、
「子育て」「保育/学童保育」「教育」etc...
子どもと関わる方に参考になりそうな図書を紹介していきます。
さて、今回の本は
じゃん!!
レイチェル・カーソンさんの
「センス・オブ・ワンダー」
です。
世界的ベストセラーの本書。「センス・オブ・ワンダー」は誰もが一度は聞いたことがあるような言葉ですが…
さて、この言葉は、どんな意味なのでしょうか?
ある日、川遊びに行った時に、6年生の男の子が、茶色い線の入った、それはそれは珍しい模様のクラゲを見て「なべ~!!来て!」と叫びました。
そして、彼は、「どうした?」と遠くからのんきに構えている私に、「“いいけん”来て!」と、とにかくこの感動を一刻でも”早く”、そして、”近く”で分かち合ってほしがるのです。
私は、この時にこの言葉を思い出しました。
「センス・オブ・ワンダー」=
「神秘さや不思議さに目をみはる感性」
彼は、このクラゲの神秘さや不思議さに目を見張り、そして感動し、その沸き上がる気持ちを一刻でも早く誰かと分かち合いたがったのだと思います。
私たち大人は、子どもたちに「何かの役に立つこと」を「教えよう」「育てよう」とします。
一方で、子どもたちはというと、大人からすると「なんの役にも立たない」ような(他愛もない)ことを発見し、そして、なにかと“忙しい”大人を捕まえてまでも「あのね!」「凄いけん!」といちいち伝えてきます。
このような出来事に出会う度に、私は「あ~、こんな小さなことに感動する心を忘れてしまっているなー」と気づかされると同時に「子どもたちにはこの感動する心をいつまでも持ち続けてほしいなー」と願います。
レイチェルさんは、子どもたちがそのような心を持ち続けるためには
「よろこび、感激、神秘などを子どもといっしょに再発見し、感動を分かち合ってくれる大人が、すくなくともひとり、そばにいる必要があります。」
と言っています。
また、レイチェルさんは、自然界を探検することは、貴重な子ども時代をすごす愉快で楽しい方法のひとつであるだけではなく
「わたしはそのなかに永続的で意義深いなにかがあると信じています。地球の美しさと神秘を感じとれる人は、科学者であろうとなかろうと、人生に飽きて疲れたり、孤独にさいなまれることはけっしてないでしょう。たとえ生活のなかで苦しみや心配ごとにあったとしても、かならずや、内面的な満足と、生きていることへの新たなよろこびへ通ずる小道を見つけだすことができると信じます。」
「表面的」で、目に見えやすい「できる」「できない」といった「能力」が重視されてしまい、子どもの自己肯定感や幸福度が低いと言われている今だからこそ、この「内面的な満足」「生きていることへの新たなるよろこび」を感じられる暮らしをおくることが、子どもたちの暮らしに大切なことだと思うのです。
「子どもになにかを教えるため」にではなく「子どもといっしょに楽しむ」
ために、私たち大人の鈍ってしまった感性を目覚めさせてくれる一冊となることでしょう。
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